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今すぐできる減塩のコツ3つ。大仙市の調査で9割が食塩を過剰摂取

2023年9月13日

大仙市の調査によると、9割の方が食塩を過剰摂取しているのだそうです。あなたは日ごろの食生活で減塩を心がけていますか?

減塩は簡単な方法で始められるので、食塩の摂り過ぎに思い当たりがある方は、少しずつでも始めたいですね。今回は、食塩の過剰摂取が健康に与える影響や今すぐできる減塩のコツについて解説します。

 

【大仙市の調査結果】9割が食塩を過剰摂取している

大仙市では、特定健診のスタート年齢である40歳の国民健康保険加入者を対象に栄養調査を実施し、2021年に結果を公表しました。その結果、全体の9割の方が食塩を過剰に摂取しており、食塩摂取量の平均は10.6gであることが分かりました(参考:大仙市ホームページ)。 『日本人の食事摂取基準(2020年版)』で定める、食塩相当量の目標量は、成人1人1日あたり、男性7.5g未満、女性では6.5g未満です。 つまり、大仙市にお住まいの方は目標摂取量より3~4g多く食塩を摂ってしまっている可能性があります。食塩や精製塩などのサラサラとした塩は、小さじ1杯で約6gなので、小さじ約半分に相当する量を過剰摂取しているといえるでしょう。 秋田県全体を見ても、食塩摂取量が全国平均を上回っています。秋田県では20歳以上の方に食塩を摂り過ぎの傾向があるため、幅広い世代の方が減塩を心がけることが大切です。

 

食塩の過剰摂取が健康に与える影響

そもそも、なぜ減塩を心がける必要があるのでしょうか?ここでは、食塩の過剰摂取が健康に与える5つの影響をご紹介します。

【1】むくみやのどの渇きの原因になる

食塩を摂りすぎると、体内の塩分濃度を薄めようとする自己防衛反応が働いて水を飲もうとします。そのため、のどが渇いたと感じるようになります。こうして体内に水分を溜め込むと、むくみやすくなってしまうのです。 

【2】高血圧の原因になる

体内に水分が溜め込まれると心臓に送り込まれる血液量が増えてしまい、その結果、血管に強い圧力がかかって高血圧を引き起こすおそれがあります。

【3】脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める

高血圧の状態が続くと、血管が傷つき動脈硬化を招くことがあります。動脈は心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管で、酸素や栄養素を運ぶ重要な役割を担っています。そのため、動脈硬化によって血管が詰まると、さらに心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を招くおそれがあります。

【4】腎臓に負担がかかる

食塩の大部分はナトリウムが占めており、過剰なナトリウムは腎臓によって排泄されます。そのため、塩分の摂り過ぎは腎臓に負担をかけるおそれがあります。 また、食塩の過剰摂取によって高血圧を引き起こすことが、慢性腎臓病(CKD)の発症や重症化に関与している可能性があると考えられています。 

【5】胃がんのリスクを高める

食塩摂取とがんには関連性があると考えられており、特に胃がんのリスクを高める可能性があるとされています。

簡単にできる減塩のコツ3つ

減塩はちょっとした心がけで始められます。ここでは、簡単にできる3つの減塩のコツをご紹介します。

調味料の使いすぎに注意する

大仙市によると、食塩摂取量のうち、約8割は調味料からの摂取なのだそうです。そのため、調味料の使い過ぎに気をつけるだけでも減塩効果が期待できます。たとえば、次のことから始めてみましょう。 味つけするときは調味料を計量する 食卓のしょうゆやソースは味を見てから使う 酸味や辛味・スパイスを上手に使う 減塩調味料を活用する また、旬の食材を使うと調味料を控えめにしても素材の味でおいしさを感じられるので、減塩につながります。

隠れ塩分に注意する

日常で何気なく食べている食品の中には、実は塩分が高いものがあるので注意が必要です。たとえば、ちらし寿司はしょうゆをかけなくても塩分が約1.2g含まれていますし、おでん1人前には6.1gの塩分が含まれています。野菜ジュースもコップ1杯あたりの塩分が1.1gと、意外にも高いです。 こうした隠れ塩分は、食品パッケージの栄養成分表示にある「食塩相当量」で確認できます。食塩相当量を見る習慣をつけて、塩分が高い食品を避けたり、その日の食塩相当量を計算したりすることが減塩につながります。 また、秋田県健康福祉部健康づくり推進課では、秋田県内でよく食べられている食品や料理のデータを集めた「食塩摂取量の計算ツール」を無料で提供しているので、こちらを活用するのもおすすめです。「かけそばの汁を半分残せば2.5gの減塩につながる」など、減塩の知識が深まるでしょう。 参考:食塩摂取量計算Webサイト(秋田県健康福祉部健康づくり推進課) https://common3.pref.akita.lg.jp/shio-keisan/

カリウムを含む食品を積極的に摂る

減塩対策とあわせて知っていただきたいのが、摂り過ぎた塩分を体の外に出す方法です。カリウムには、食塩に含まれるナトリウムの排泄を促進するほか、正常な血圧を保つ働きがあるので積極的に摂取しましょう。カリウムは、次のような野菜や果物、豆・豆製品に含まれています。 【野菜】 ほうれん草、トマト、きゅうり、ニラ、ブロッコリーなど。 【果物】 バナナ、アボカド、りんご、キウイフルーツ、干し柿など。 【豆・豆製品】 枝豆、大豆、納豆など。 ※腎臓に機能障害がある方は、カリウムの排泄が低下しているため注意が必要です。 事前にかかりつけ医へ相談しましょう。

 

今日から減塩を始めましょう

大仙市にお住まいの方は、食塩を過剰摂取している傾向にあります。自分が1日にどのくらいの食塩を摂取しているか見当がつかない方は、まずは食塩摂取量を計算することから始めてみてはいかがでしょうか?そして、健やかな日々を送るために食生活を見直し、できることから減塩を始めましょう。 また、食塩の過剰摂取による健康への不安がある方、減塩対策にお悩みの方は、ぜひ豊島医院へお越しください。当院では、症状がある方だけでなく、生活習慣病予備軍の方への予防指導を行うことも可能です。健康診断で医師から指摘を受けたことがある方は、医師にご相談いただき、早めに対処を始めると良いでしょう。 地域のかかりつけ医として患者さんのお困りごとに耳を傾け、幅広く対応いたしますので、お気軽にご相談ください。