15分でPCR検査の結果が分かります

コラム

COLUMN

COVID-19について
  • HOME
  • コラム
  • 全身に突然出る蕁麻疹(じんましん)。大人に多い原因や対処法について

全身に突然出る蕁麻疹(じんましん)。大人に多い原因や対処法について

2023年10月23日

じんましん(蕁麻疹)とは、皮膚の一部がブツブツと赤く盛り上がる病気のことです。じんましんの多くはかゆみがあり、熱くてヒリヒリするような灼熱感をともなう場合もあります。じんましんは突然あらわれて、しばらくすると消えてしまうのを繰り返します。

今回は、大人のじんましんが突然できる原因や対処法、病院に行く目安について解説します。

 

大人のじんましん。全身に突然できる主な原因

じんましんの引き起こす原因は多岐にわたります。一方で、原因が分からないじんましんも少なくありません。ここでは、大人のじんましんを突然引き起こす主な原因をご紹介します。

原因【1】ストレス・疲労・睡眠不足

じんましんに限らず、過度なストレスは体調を崩したり、症状を悪化させたりする原因になります。そのため、ストレスがじんましんを引き起こす状態を招いている場合もあるでしょう。同様に、疲労や睡眠不足もじんましんが起こりやすい状態を招く可能性があります。 1か月以上、毎日のように繰り返す慢性蕁麻疹がある方は、自覚しないストレス状態にあることが多い傾向です。ストレスとじんましんの関係に思い当たりがある方は、自分にあったストレス解消や気分転換と生活に取り入れましょう。

原因【2】食品・食品添加物

食品が原因となるじんましんには、アレルギー性と非アレルギー性のものがあります。特定の食品でじんましんが必ずできる場合は、アレルギー性蕁麻疹であることが多いです。アレルギー性蕁麻疹はエビやカニなどの甲殻類や、果物、ソバなどが原因になることがあります。 病院の血液検査や皮膚検査で調べることができますが、原因を特定できるのはごく一部のケースです。 青魚や肉類などによるじんましんは、アレルギー性とそうでないものがあります。また、人工色素や防腐といった食品添加物が原因になることもあります。

原因【3】物理的な刺激

物理的な刺激によるじんましんは、物理性蕁麻疹といいます。物理性蕁麻疹を引き起こす原因には、機械的擦過や圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などがあります。物理性蕁麻疹のように原因がはっきりしている場合は、刺激になるものを避けることが有効です。

原因【4】全身の病気や感染症など

毎日あらわれるじんましんのうち、発症して1ヶ月以内のものを急性蕁麻疹といいます。急性蕁麻疹は、細菌やウイルス感染などが原因となっていることが多いです。また、膠原病や血管炎など全身の病気の症状のひとつとして、じんましんが出る場合もあります。 皮膚の症状だけでなく、倦怠感や発熱、関節痛といったほかの症状もある場合は、病気が潜んでいないか、病院で検査を受けましょう。

じんましんは夜に出やすい?

慢性蕁麻疹は夕方から夜にかけてあらわれ、翌朝や翌日の午前中頃にはなくなり、また夕方にあらわれることが多いです。また、夜に入浴による発汗でじんましんがあらわれることもあります。これは、コリン性蕁麻疹といいます。コリン性蕁麻疹は皮膚のブツブツが1~4mm程度と小さく、大部分のものは30~60分以内に消失するのが特徴です。 ただし、何日も皮膚の症状が消えない場合は、あせもや湿疹など別の病気の可能性も考えられるでしょう。

 

かゆくないじんましんにご注意

かゆくないじんましんには、似た症状が出る重い病気や薬疹が原因の場合があります。じんましんに似ているけど、かゆくない発疹が出る病気として、SJS(スティーヴンス・ジョンソン症候群)やTEN(中毒性表皮壊死症)が挙げられます。どちらも国が定めた指定難病です。このほか、お薬や注射で発疹ができる薬疹が原因の場合もあります。

 

大人の突然のじんましんに役立つ対処法

全身に突然じんましんが出たときに役立つ、5つの対処法をご紹介します。

対処法【1】患部を触らない

じんましんの患部をかいたり、こすったりすると、かき壊しの原因になります。かき壊しは炎症や細菌の増殖による症状の悪化を招くことがあるので、患部を触らないようにしましょう。

対処法【2】患部を冷やす

じんましんのかゆみは、患部を冷やすことで和らぐ場合があります。タオルで包んだ保冷剤などを使って、患部を冷やしましょう。ただし、寒冷刺激による物理性蕁麻疹の場合は避けてください。

対処法【3】安静にする

衣類による刺激や圧迫、運動や入浴による発汗でじんましんが出ている場合は、安静にしてゆったりと過ごしましょう。十分な休息と栄養でストレスを軽減することも、じんましんの対処法につながります。

対処法【4】入浴を控える

体温が上がると、じんましんの症状が再燃する原因になります。なるべく入浴を控え、どうしても入りたい場合は、適温のシャワーに留めましょう。

対処法【5】汗をかかないようにする

発汗刺激によるじんましんを予防・緩和するために、なるべく汗をかかないようにしましょう。就寝時も発汗しないように、寝具や室温を調節してください。

 

大人の突然のじんましんで病院に行く目安は?

大人のじんましんが突然出た場合、どのくらいまで様子を見ていても良いのでしょうか?病院へ行く目安についてご紹介します。

次に当てはまる方は病院で受診を

じんましんを繰り返す、症状が重い、半日経っても症状が消失しない、何日も続く場合は病院で診てもらいましょう。また、症状が重くなって色素沈着が残った場合も医師にご相談ください。特定の物質や刺激が原因でじんましんが出ていると考えられる場合も、早めに病院へ行きましょう。このほかのケースでも、不安なことや心配なことがあるときは、自己判断をせずに病院で診察を受けてください。

アナフィラキシーの症状がある場合は早急に医療機関へ

アレルギー反応でも特に重篤な状態であるアナフィラキシーの症状がある場合は、特に注意が必要です。アナフィラキシーは救急疾患ですので、全身に及ぶ発疹やかゆみ、呼吸困難、腹痛、吐き気・嘔吐、血圧低下、意識障害があらわれた場合は、救急車を呼んでください。

じんましんにお悩みの方は当院へご相談ください

じんましんが身近な病気ですが、かゆみやヒリヒリ感が続くと、日常生活に悪い影響を及ぼします。大人の突然のじんましんは、ストレスや疲労のサインだけでなく、病気が潜んでいる場合もあるので注意が必要です。 当院では、地域のかかりつけ医として丁寧に向き合い、おひとりおひとりの症状に合わせた診療を行います。じんましんでつらい症状が続くときは、ひとりで悩まず、まずは豊島医院へご相談ください。